事情によりしばらく主夫をやっている。
会社をお休みし、自宅で専業主夫。
と言っても、5日間だけだが。
さて、主夫をやってみると
「会社行ってるからってエラソーにしないでよ!主婦のほうが大変なんだから!」
とか言う人がいるが、そりゃ言い過ぎだろう、と思う。
朝から段取りどおりに進められれば、お昼過ぎぐらいまでには、ゴミだし、子供の朝ごはん→幼稚園送り、掃除、洗濯、お昼ごはん、買い物、夕食の下ごしらえぐらいまで、だいたい全部済んでしまい、あとは子供が幼稚園から帰ってくるのを待つだけ、になる。
ちなみに上の子は幼稚園児、下の子は未就学で、家でちょろちょろさせながら、こんな感じ。
まあ下の子はほとんどテレビに子守りさせてる状態ではあるけど。
なので、仕事の絶対量そのものや、切羽詰まってるときのピーク、追い詰められたときの時間、テンパってる時の最大ストレス、とも、サラリーマンしてるほうが全部重たいと思う。
だって、家の仕事で「徹夜しても終わらん!」とか、「1時間後までにこんな資料作れって?無理!(泣)」とか、関係上司や客先や×××などに詰問されたり罵倒されたり陵辱されたり、なんてことはないでしょ。
(ま、それは「超忙しい」サラリーマンの場合で、僕のようなゴクツブシの場合、今日は調子悪いとか言って1日中メール整理やWeb巡回したり、だらだら先延ばししたりして、主夫はおろかホームレスなみに非生産的なので、とてもそんなエラソーなことは言えない)
まあそれにしても、子供が2人いても、家事そのもののボリュームは数時間でほぼ終わると思うから、ましてや子供なし専業主婦で家事がちゃんとできないような人は、豆腐の角に頭をぶつけて反省したほうがいい。
と、ここまで読むと、全国全世界の主婦の皆様が烈火のごとく怒りそうなので、この下が主旨ですからよく読んでくださいな。
でもでも、やっぱり主婦(主夫)業はとーっても大変だと思った。
まず、家事における1個1個の仕事量はそれほどではなくても、基本的には2~3ぐらいの業務が常にマルチタスク進行で、鍋を火にかけながら掃除機かけて…、洗濯機回してる間に買い物行って…、カビキラーしている間に洗濯物干して…、と脳内を切り分けながら進めていかないといけない。
しかも、ここに子供の妨害が入る。
子供はこちらの段取りにはまったく無配慮で、基本的にはジャマばかり。
アルカノイドの画面をうろうろするトンガリコーンみたいなやつのようなものだ。
もージャマ!ジャマ!
こいつらが朝からビービー、家にいれば本やオモチャやお菓子を片っ端から散らかし、飯は自分で食わないし食べ散らかすしこぼすし、お風呂だトイレだ眠いだ、やれ風邪ひいただなんだかんだ、と、あらゆる手段を使って妨害工作をしてくる中で、家事を進めないといけない。
あと、子供と親だけで、ずっと家に引きこもっていると、大人とのまともなコミュニケーションが皆無になる。
主夫の間幼稚園のママ友達と、幼稚園送迎の際、二、三言葉を交わすだけで、あとの話し相手は4歳児と1歳児(まだ話せない)だから、これを数日続けると確実に頭がおかしくなる。
例えば1歳児がダダこねて大泣き、これにぶち切れてパパ激怒、それを4歳児にたしなめられ(パパ!ダメ!カワイソウ!)、しゅんとする俺。泣ける。
しかも1日中家事に費やせる日ばかりではなく、人付き合いもあれば、幼稚園の親の行事もあるし、たまには自分の買い物も行きたいし、と、他の予定で家事時間が短縮されるとたちまちタスクはいっぱいに。
出かけたりすると家事時間は半分以下になる。
何をやって、何を省略して、というのを考えながら進めないと、あっという間に火の車。
これが、自分ひとりなら飯をずらしたり抜いたりして、段取りを調整できるが、子供がいるとそうはいかない。
さらに、主婦(主夫)業にはこれと言った区切りがなく、いくらやってもここで終わりというのがないのが辛い。
やる気が出なかろうが眠かろうが、体調崩そうが、基本的に代わりがいなくて、ある程度手は抜けても、毎日やらなきゃいけないことが決まっている。
しかもこの仕事を誰かが評価してくれるわけでもなく、給料も貰えなきゃ昇進もなく、ましてや使える部下もいないから人にも振れない。
他にも「水仕事多すぎ!」とか「時間がコマ切れすぎてまとまったことが何もできない!」とか「運動とか全然できなくてイラつく!(1歳児をベビーカーにしばりつけて打ちっぱなしに行こうかと思ったがさすがに断念)」とかいろいろある。
こう考えると、サラリーマンの仕事を「労働」だとすると、主婦(夫)業は、例えるなら「奉仕」もしくは「懲役」に近く、自己犠牲と母性(父性)がないと、とてもやってられない。
懲役の囚人に向かって、お前らの所内労働よりサラリーマンのほうがよっぽどしんどい、なんていう比較はなりたたないのと同じように、サラリーマンと主婦の仕事は比較すること自体意味がないと思う。
やっぱり主婦は超大変だ。
僕の場合、慣れないということもあり、いちおう家事自体はちゃんとやったつもりだが、5日間でもうヘロヘロになった。
まあこんな風に書いてしまうと、主婦は囚人か!とお叱りを受けそうだし、実際には、子供を近くにおいて成長するのを見たり、おいしい料理を作ったり部屋をキレイにしたり、ということはやりがいがあるし、主婦ならではのくつろぎタイムもあると思うのだけど、それらが成り立つには、温かい家庭・働く夫(もしくは妻)の協力が不可欠。
というのは、上に挙げたような主婦業のしんどさというのは、実際には、夫の協力があればかなり緩和されるからだ。
1日中煩わされた子供の相手を、夫が会社から帰ればやるとか、お風呂に入れるとか。
大人とのコミュニケーション欠乏も、夫が帰ってから妻の話をたくさん聞いて、ちゃんと会話していれば心安らかだろう。旦那は会社から帰ったら奥さんのママ友話とか、子供のグチとかをちゃんと聞かないと!
そして休日には子供の面倒を引き受けたりして、妻に自分の時間を持ってもらい、ショッピングや美容院に行くとか、一緒に出かけるとか。
さらに、一番大切なのは、一手に家事を引き受けてくれている妻に、いつも感謝の気持ちを持って、その感謝をわかるように声(あるいは形)で伝えること。
こういうことはわかっているつもりだったが、実際主夫業をやってみて、実感としてよーくわかった。
これまで、家事を分担すりゃいいんだろう、と、帰ってから料理の真似事をしたり、子供のキャラ弁を作ったり、など自己満足していたのだが、もっと効果的なサポートのやり方があると感じた。
働いてるほうとしては、何でオレが月~金で働いてるのに、家事までやらなきゃいけないんだ、という不満が少なからずあったが、家事は基本的には家庭の仕事だから、分担、というより、家族みんなでやるものだ。
こう考えると、土曜日の朝、毎週いそいそとフットサルに出かける俺を見て、さぞかしムカついてるんだろうなあ。
何でアンタは土日の頭からいきなり居ないわけ?!って。
土曜日の朝、たった2時間ぐらいなら家族に迷惑かからないだろう、と思ってたけど、それは違うようだ。
(だからと言ってフットサル自体は急にやめられないので、子供を連れ出すとか、何とかやり方は考えないとね。)
ちなみに専業主婦でもこれだけ大変なのだから、働く主婦はもっと大変?というのは、僕はそうでもないと思う。
確かに、兼業主婦は仕事をしながら家事をするから、家事時間自体は全然なくて、朝は保育園に送り、帰りはお迎え、と、とても忙しいだが、その間の子供のお世話という、主婦業最大のタスクを、お金を払って業者に委託しているわけだから、それはトレードオフではないか、と思う。
それで、残された時間の中で家事をやるわけだけど、どんな形にせよ与えられた時間の中で家事が完了しているのだから、周りの人のサポートやお金で代替できることや機械化などなどで、ちゃんと家事が1日のコマに入ってるはず。
働いてる間は、家庭とは違う社会に所属して大人とのコミュニケーションとかもあるだろうし。
経済的事情とかやりがいとか社会的地位とか、いろいろな事情、理由があってそうしているのだろうけど、要するに、自分で働きながら家事をする、という生き方を選んだわけで、その間の家事分担(省力)は何らかの手段で代替できているのだから、兼業主婦のほうが専業主婦より大変、ってことはないでしょう、ということ。
だって、乳呑み子を家に1人で放置して働きに出てる人なんていないよね。いたらいたで大変な問題ですが。
こんなことを書くと世の中の兼業主婦の方々を思いっきり敵に回しそうですが・・・。
じゃあお前やれよ、と言われそうですが・・・。
それはちょっとやだなあ。
てゆーか無理です。ごめんなさい。
そもそも僕、根性なしなので。中学の部活も途中でやめたような人間ですから。
人間失格。
残念!(古っ)
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